令和2年度 国際親善総合病院 病院指標

【集計条件】
・令和2年4月1日から令和3年3月31日までの退院患者であり、一般病棟(DPC病棟)に1回以上入院した患者(地域包括ケア病棟、緩和ケア病棟のみ入院は除く)
・入院した後24時間以内に死亡した患者又は生後1週間以内に死亡した新生児は除く

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 164 47 140 249 363 542 826 1779 1792 468
【指標説明】
令和2年4月1日から令和3年3月31日までに退院された、年齢階級毎の患者数です。


70歳以上が全体の6割以上を占めております。泉区の老年人口(65歳以上)も28.5%と多く、今後も増加傾向が予想されます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 113 5.88 6.13 5.31 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 23 5.74 11.19 17.39 0
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【指標説明】
症例数の多い診断群分類(DPCコード)を、診療科別に集計しています。
各DPCコードに対する患者数、平均在院日数(自院・全国)、転院率、平均年齢を掲載し、各診療科がどのような疾患を多く診療しているかを知ることができます。

2017年より分娩が再開され、入院診療は新生児の診療をメインにみています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢炎等 96 6.00 7.23 0.00 63.44
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 51 16.98 16.19 1.96 71.82
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 40 8.20 9.53 0.00 74.63
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 35 4.46 4.86 0.00 68.20
060150xx02xxxx 虫垂炎 34 6.03 9.76 0.00 43.41
一般・消化器外科として、消化器悪性疾患・良性疾患、腹部救急疾患などの診療を行っています。
多くの治療に腹腔鏡手術などの低侵襲手術や内視鏡的治療を、積極的に取り入れています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 95 33.16 25.09 55.79 84.71
160760xx97xx0x 前腕の骨折 45 3.13 5.18 2.22 64.53
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 41 22.63 23.36 2.44 76.56
070343xx99x20x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 24 3.79 6.52 0.00 73.13
160620xx02xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 23 5.35 7.04 0.00 48.09
整形外科では、脊椎、上肢、下肢の各分野に専門医がおり、整形外科全般の疾患・外傷に対し医療提供体制を整えております。
全国平均在院日数より長い在院日数の「股関節・大腿近位の骨折」は、院内に有する地域包括ケア病棟でリハビリテーション治療等をおこない、その後、連携している近隣病院(回復期リハビリテーション病院など)に転院している関係で在院日数が長くなっております。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 33 25.70 18.86 66.67 73.18
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術あり) 25 11.36 9.68 8.00 73.52
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 13 42.46 22.35 53.85 80.23
010230xx99x00x てんかん 12 11.83 7.48 8.33 64.33
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし) 12 6.75 8.18 8.33 71.17
脳神経外科は、救急医療・専門分野の2部門を中心に専門医が診療を行っています。
脳挫傷、脳出血、くも膜下出血などの救急頭部外傷が多いです。
脳神経外科救急医療では24時間365日対応しており、手術の場合は1時間以内に手術が行えるような体制をとっています。
全国平均在院日数より長い在院日数の理由は、院内に有する地域包括ケア病棟でリハビリテーション治療等をおこない、その後、連携している近隣病院(回復期リハビリテーション病院など)に転院しているためです。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 16 12.00 10.83 6.25 75.63
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呼吸器外科は2020年4月より常勤体制となりました。
主な疾患は、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気管気管支病変、胸部外傷、気胸、膿胸などの外科的治療となります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 58 5.33 6.10 0.00 43.38
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 57 5.54 6.16 0.00 46.25
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 46 8.57 9.45 0.00 33.48
120140xxxxxxxx 流産 34 1.65 2.42 0.00 35.15
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 19 9.47 11.19 0.00 30.26
婦人科疾患としては、子宮筋腫、子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、卵巣嚢腫、子宮外妊娠、子宮脱などの外科的治療をおこなっています。
また、妊娠・分娩についても2017年4月から再開され、50件/月を制限に対応しております。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 128 3.42 2.76 0.00 77.30
020200xx9710xx 黄斑、後極変性(白内障同時手術あり) 22 6.95 6.49 0.00 73.73
020200xx9700xx 黄斑、後極変性 19 3.74 6.30 0.00 73.11
020240xx97xxx0 硝子体疾患 14 5.43 5.65 0.00 69.57
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眼科では白内障・網膜硝子体疾患、緑内障外眼部疾患などの治療をおこなっています。
白内障、水晶体の疾患は、院内に有する地域包括ケア病棟で治療した件数が約750件あり、合計約800件以上の入院をみております。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 38 18.11 15.64 31.58 72.82
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)(定義副傷病名あり) 18 24.67 17.35 16.67 81.44
010160xx99x00x パーキンソン病 12 31.42 18.20 8.33 75.08
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脳神経内科は外科と連携し、脳血管障害急性期対応をおこなっていますので、脳梗塞症例が多くみられます。
全国平均在院日数より長い在院日数の理由は、院内に有する地域包括ケア病棟でリハビリテーション治療等をおこない、その後、連携している近隣病院(回復期リハビリテーション病院など)に転院しているためです。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 11 22.91 12.87 0.00 73.82
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皮膚科は常勤2名体制で膿皮症、帯状疱疹などの入院治療をおこなっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 162 2.10 2.54 0.00 71.72
11012xxx020x0x 上部尿路疾患(f-TUL) 114 5.66 5.67 0.88 62.56
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患(f-TUL以外の手術) 79 2.99 7.26 2.53 76.70
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 59 12.22 13.00 3.39 77.02
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 55 8.27 8.52 1.82 74.64
泌尿器科では、尿路結石や前立腺肥大症、尿失禁などの良性疾患、前立腺癌や膀胱癌、腎癌などの尿器悪性疾患など、泌尿器科疾患全般をみています。
前立腺の悪性腫瘍では、前立腺生検の1泊入院が多く、地域包括ケア病棟での入院を含めると約200件おこなっています。
また、尿管結石や前立腺肥大に対するホルミウムレーザー治療にも力を入れています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍(気管支鏡施行あり) 28 2.07 3.39 0.00 75.18
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 15 20.60 18.61 13.33 75.93
040050xx99x0xx 胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 14 17.86 14.12 0.00 77.86
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 11 38.36 13.30 0.00 79.73
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呼吸器内科では、肺癌の診断から治療まで、一貫した診療を呼吸器外科と連携しておこなっています。
間質性肺炎の急性増悪症例も年々増加の傾向です。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 96 20.14 17.23 4.17 84.27
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 62 13.02 12.09 1.61 71.76
050210xx97000x 徐脈性不整脈 62 6.84 10.56 3.23 83.11
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患(心カテあり) 53 3.02 3.07 1.89 71.40
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患(経皮的冠動脈形成術あり) 46 5.41 4.44 0.00 74.00
循環器内科では、心臓と大血管、高血圧など循環器系全般に対し治療をおこなっています。
心筋梗塞などの急性期治療、カテーテル検査・治療、心不全管理などが多くみられます。
全国平均在院日数より長い在院日数の理由は、院内に有する地域包括ケア病棟でリハビリ・食事指導などをしっかりおこない、再発入院の軽減を図っていることも影響しております。
腎臓・高血圧内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 45 26.40 20.51 17.78 84.78
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 42 10.50 11.04 2.38 77.07
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 35 14.43 13.00 5.71 76.06
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(シャント造設術あり) 25 7.92 8.15 0.00 69.96
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(人工腎臓処置あり) 24 10.33 14.01 0.00 68.33
当院の腎臓・高血圧内科は血液浄化・透析センターを有し、腎臓疾患全般をみています。
慢性腎臓病の原因精査・腎不全教育も積極的におこない、腎不全進行抑制にも力を入れております。
また、他院で維持血液透析をおこなっている患者さんのブラットアクセス管理もおこなっております。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 29 17.55 14.60 6.90 74.03
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 17 14.06 13.33 0.00 65.47
糖尿病・内分泌内科では、糖尿病の教育入院をはじめ、糖尿病足病変、糖尿病の感染症や合併症などへの治療をおこなっています。
また、主科入院のみでなく、他科入院における糖尿病治療も積極的におこなっております。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 71 2.77 2.66 0.00 71.03
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 58 6.90 7.74 0.00 68.43
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 46 7.96 9.53 0.00 76.07
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 42 26.76 20.51 11.90 87.45
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 33 6.42 8.83 0.00 72.15
消化器内科では、胃・大腸内視鏡、ERCPを用いた治療を中心におこなっております。
多い疾患は下部内視鏡を使ったポリープ切除目的の入院です。最新の拡大内視鏡を使って豊富な実績にもとづいた手術を提供しています。
また、胆石による胆汁うっ滞や細菌の感染による症例も多く、内視鏡的胆管膵管造影(ERCP)を使用した治療も多くおこなっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 32 13 14 0 24 8 1 7
大腸癌 22 18 59 15 55 14 2
乳癌 0 0 0 0 3 2 1 7
肺癌 14 5 40 14 6 6 1 7
肝癌 0 2 1 0 17 5 2
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【指標説明】
5大がん(胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌)で、入院治療を行った患者さまの病期分類と再発件数を表した結果です。
がんの進行度は、Stageや病期分類という言葉で表され、がんの拡がり・周辺リンパ節への転移・離れた臓器への転移の3つで決定されます。 これらの情報を元にがんのStageは、StageⅠ、StageⅡ、StageⅢ、StageⅣまで分類され、StageⅣが最も進行している状態となります。


当院は5大がんすべてに対応可能であり、治療法は内視鏡治療、手術、肝動脈塞栓術、化学療法等があり、病態に応じて選択されます。
胃癌では、StageⅠの患者が多く、内視鏡的な早期治療を行っています。
大腸癌では、Stage IからIVまでいずれも多く、早期癌から進行癌まで幅広い患者様に対応しています。
早期癌に対しては癌の状態により消化器内科で内視鏡的粘膜切除術(EMR)や内視鏡的粘膜剥離術(ESD)といった大腸カメラを使って大腸の内側から癌を切り取る治療法と外科手術のいずれかが選択されます。外科手術は低侵襲手術である腹腔鏡手術も行っています。
肺癌は、診断のための検査から始まり、癌の病期分類を行い、手術・薬物療法による治療を行っています。
また緩和ケア病棟があるので、医師・看護師・他職種で構成された専門チームが、がんの症状緩和の支援に努めています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 7 12.57 55.86
中等症 51 13.98 82.04
重症 18 16.22 86.50
超重症 15 19.47 83.73
不明 0 0 0
【指標説明】
20歳以上の肺炎患者さんについて重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。
■肺炎の重症度分類(A-DROPスコア)
 日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインに掲載されている肺炎重症度分類の定義。
① Age(年齢)男子70歳以上、女性75歳以上
② Dehydration(脱水)BUN21㎎/dL以上または脱水あり
③ RespirationSpO2<=90%(PaO2 60Torr以下)
④ Orientation(意識障害)意識障害あり
⑤ Pressure(収縮期血圧)収縮期血圧90mmHg以下
※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。
 ◆重症度分類
  軽症:0点
  中等症:1~2点
  重症:3点(ただし、意識障害(ショック)であれば1点でも重症)
  超重症:4~5点
  不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合
(注)集計条件により、誤嚥性肺炎、ウイルス性肺炎、真菌性肺炎は除外しています。


市中肺炎とは、病院外で日常生活を送っている人に発症した肺炎を言います。
当院では中等症の症例が多く、全体の50%以上を占めております。高齢になるほど重症化し、入院日数も長くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 120 28.45 78.67 32.31
その他 10 26.00 80.80 2.31
【指標説明】
脳梗塞等のICD-10コード分類で集計
 ※ICD-10コード・・・国際疾病分類に基づいて様々な傷病名が分類され、コード化されたもの。

3日以内に発症した症例が多く、超急性期脳卒中を診るべき急性期型地域中核的病院としての特色が出ています。
当院では24時間365日対応しており、手術の場合は1時間以内に手術が行えるような体制をとっています。
また、発症4.5時間以内で頭部CT上脳梗塞の像がなければ、アルテプラーゼ(t-PA)静注での急性期血栓溶解療法を行っています。
院内に地域包括ケア病棟を有し、急性期治療終了後の回復期治療もおこなっているため、平均在院日数が長めになっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 119 1.98 3.96 0.00 63.90
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 38 1.03 5.29 0.00 70.24
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) 33 0.27 4.21 0.00 42.36
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 31 3.03 10.58 0.00 71.13
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 28 5.61 18.21 3.57 72.86
【指標説明】                                                                                          診療科別に手術件数の多い順に「患者数」「術前日数」「術後日数」「転院率」「平均年齢」を表しています。
※Kコード・・・手術術式コード
※DPC病棟以外で実施した手術は除く     
                                                                                                                胆嚢炎や胆石症などの胆嚢疾患に対して、腹腔鏡下胆嚢摘出術をおこなっています。腹腔鏡手術のメリットとして傷が小さく早期社会復帰が可能なことが挙げられます。左記手術以外の治療方法として消化管内視鏡による治療も積極的におこなっています。
また、鼡径ヘルニア修復術入院は地域包括ケア病棟を主としいる関係で、指標には挙がってきていませんが、病院全体として160件の実績があります。
進行癌に対してはエビデンスに基づいた集学的治療をおこなっており、周術期の化学療法は治療成績の向上につながっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 63 3.08 22.65 41.27 78.02
K0821 人工関節置換術(肩)、(股)、(膝) 62 1.55 19.87 3.23 75.15
K0462 骨折観血的手術(前腕) 62 1.95 6.03 1.61 65.60
K0811 人工骨頭挿入術(肩)、(股) 44 4.50 27.84 52.27 83.91
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 34 1.59 19.44 0.00 69.88
当院の整形外科には脊椎・上肢・下肢の専門医が常勤しており、腫瘍性疾患以外の整形外科の全分野に対応可能な状況を維持しています。横浜市でも高齢者が多い泉区における急性期型地域中核的病院として、加齢性運動器疾患に対する治療に努めています。
また、股関節や膝関節を中心とした変形性股関節症に対する人工関節置換術等も行っています。
院内に地域包括ケア病棟を備え、急性期~回復期のリハビリもおこなっておりますが、専門的なリハビリテーション施設との連携も図っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 32 0.38 15.03 12.50 79.03
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慢性硬膜下血腫とは、頭部外傷後の慢性期(通常1~2ヶ月後)に、頭部の頭蓋骨の下にある脳を覆っている膜と脳との隙間に血(血腫)が貯まる病気で、血腫が脳を圧迫して様々な症状がみられます。平均年齢から見えるように高齢者の転倒外傷由来が多くみられます。
手術は局所麻酔下で行われ、頭蓋骨に開けた小さな穴からチューブを入れ、血腫を除去します。入れたチューブは血腫が排出されるまで留置し、その後抜去して経過を観察します。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 12 3.17 7.83 8.33 75.08
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2020年4月より常勤医として加わり、胸腔鏡を用いた痛みの少ない手術が可能となっています。肺がん手術では、胸腔鏡下手術を行っています。そのために手術後の痛みも少なく回復も早くなっています。また当院では手術以外の化学療法、緩和ケア医療などの治療が可能であり、最適な治療を提供していきたいと思います。
肺癌以外では、気胸などの治療も行っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 65 0.86 3.72 0.00 45.68
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 41 1.00 6.66 0.00 34.02
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 30 0.97 4.03 0.00 40.77
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 20 1.00 3.60 0.00 45.60
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 20 0.35 6.70 5.00 32.30
良性婦人科疾患手術(子宮筋腫、卵巣のう腫など)を中心に腹腔鏡・子宮鏡手術を多く行っています。
また、2017年4月の分娩再開より3年経過した今年度は、分娩件数の増加と合せて帝王切開(緊急・予定)も増加しています。
若い世代が手術の対象となる、卵巣のう腫、子宮筋腫の手術後に、当院で妊娠、出産と繋げていくことにより、女性のライフスタイルに貢献できる病院を目指しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 129 1.18 1.24 0.00 77.39
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 30 1.00 5.30 0.00 73.97
K2762 網膜光凝固術(その他特殊) 14 0.00 1.07 0.00 73.07
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 14 1.07 4.00 0.00 70.86
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白内障手術入院は地域包括ケア病棟を主としいる関係で、DPC病棟では患者数129件とありますが、病院全体としては881件の実績があります。
当院では成熟白内障、外傷後、偽落屑症候群、緑内障発作後、チン氏帯脆弱症例など、難易度の高い白内障手術も多数例施行しています。
また、全例入院での白内障手術加療を行うことで、全身疾患を合併した術前、術後管理が重要な症例を含めて、より安心感を持って手術に臨める環境を提供しています。
硝子体手術については、広角観察システムを搭載した顕微鏡、最新の硝子体手術機械であるコンステレーションの導入により症例の増加をみています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 145 0.16 4.17 2.07 78.03
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 114 1.38 3.30 0.88 62.32
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 82 1.45 5.68 0.00 76.10
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー等使用) 55 2.07 5.20 1.82 74.64
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 33 1.09 10.12 0.00 68.97
レーザー手術は、前立腺肥大症および尿路結石に対する低侵襲かつ確実な治療をすすめ、HoLEP(経尿道的前立腺レーザー核出術)、fTUL(軟性尿管鏡下レーザー砕石術)ともに増加している。特にHoLEP(経尿道的前立腺レーザー核出術)は、大きな腺腫の確実な治療に非常に優れていますが、手術の難易度が高いことから近隣で実施病院がなく当院の特徴的な手術でもあります。
腹腔鏡下手術は積極的な導入を図り、安全でより低侵襲な手術を提供しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 53 3.43 6.19 0.00 73.47
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 30 0.23 11.93 0.00 71.53
K597-2 ペースメーカー交換術 29 0.24 1.03 0.00 85.41
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 26 2.04 9.38 3.85 80.42
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 18 0.06 21.44 5.56 79.89
当院は横浜市の二次救急医療体制である二次救急拠点病院であり、また、急性心疾患救急医療体制の参加病院です。
365日24時間体制をもって、心筋梗塞や狭心症、他の冠動脈疾患に対し、経皮的冠動脈ステント留置術(血管にステントを留置し血液の流れを血管の内側から支える手術)が最も多く行われています。
ペースメーカ治療も行っており、早期離床・早期退院を目指しています。
腎臓・高血圧内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 58 8.45 10.74 1.72 71.95
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 43 0.26 2.74 0.00 75.00
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慢性腎臓病(CKD)の管理全般を行っており、食事療法、運動療法、薬物療法を組み合わせた充実した教育により末期腎不全への進行阻止に力を入れていますが、病状進行で透析導入が必要となった際、療法選択の1つとして内シャント(患者さん自身の動脈と静脈を皮膚の下でつなぎ合わせ、静脈に流れる血液の量を増加させて血液を取り出しやすくする方法)を使用した血液透析を提供しています。
また、他院で維持透析中におこったシャントトラブルに対する血栓除去術などにも力を入れています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 47 0.55 1.11 0.00 71.15
K654 内視鏡的消化管止血術 42 0.98 6.69 4.76 74.05
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 34 3.26 6.35 0.00 75.79
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 26 0.31 1.46 0.00 72.19
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 18 1.00 7.39 0.00 77.00
内視鏡治療を積極的おこなっております。その中でも早期大腸癌や早期胃癌の切除術、総胆管結石・閉塞性黄疸に対する内視鏡的胆道ステント留置を含めた内視鏡治療が多く行われています。
また、下血など出血を認めた救急症例に対する迅速なる止血術など、横浜市の二次救急医療体制である二次救急拠点病院としての地域貢献にも力を入れています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0.00
異なる 5 0.08
180010 敗血症 同一 6 0.09
異なる 4 0.06
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00
異なる 0 0.00
180040 手術・処置等の合併症 同一 106 1.67
異なる 2 0.03
【指標説明】
■項目名
・入院契機と同一症例:入院時に診断された傷病名での入院
・入院契機と異なる:入院時に診断された傷病名とは別に、主たる病態と診断された傷病名での入院。
■傷病名
・播種性血管内凝固症候群: 感染症などによって全身の血管に小さな血液のかたまりが無数に生じる病態です。
                   血流が妨げられて、酸素や栄養などが組織に届かなくなり、色々な臓器に障害を起こします。
・敗血症: 感染症などによってさまざまな臓器の機能不全が現れる病態です。
・真菌感染症: 真菌(カビの総称)がさまざまな臓器に感染した病気です。
・手術・処置等の合併症: 手術や処置後に一定の割合で起こる病態です。

播種性血管内凝固、敗血症、真菌症、手術・術後の合併症の患者数と発症率を集計しています。
手術・処置等の合併症で「入院契機と同一」が多い理由は、血液透析患者のシャント狭窄・閉塞に対する血栓除去等の治療を、自院患者・他院患者問わず、積極的におこなっているためです。
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