栄養サポートだより

国際親善総合病院の栄養サポートチームです。入院患者さんの栄養サポート目的に、多職種(医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士)でカンファレンス・回診を毎週木曜日に行っています。

2018年1月23日 掲載

点滴とカロリー

「ご飯食べられないので、点滴してください」
このように言う人は結構います。
吐いてしまって水分を飲むことができない、脱水症が疑われるときには点滴はとても有効です。しかしながら、ご飯が食べられない時に、1日分のカロリーを点滴1本で補うことはできないのです。

点滴1本は、おにぎり1個以下。

当院で使われている点滴の代表例

ソリタ-T3号輸液(500mL袋)で98kcalです。
ソリタ-T3号G輸液(500mL袋)は150kcalです。

点滴によってはカロリーのないものもあります。
点滴1本ではカロリーが補えても150kcalとなります。

ポカリスエット500mLで125kcal
おにぎり1個(具なし、100g)で約179kcalです。

点滴1本はおにぎり1個にも満たないことになります。

もし3食でおにぎり1個ずつ食べることができるのであれば、おにぎり3個食べた方が点滴1本するよりも、断然カロリーを摂取することができます。
やはりご飯を食べた方が、効率よくカロリーを摂取することができるのです。

ご飯を摂取した方がいいですね。

今日も読んで頂いてありがとうございました。
参考にしていただければ幸いです。

文責:腎臓・高血圧内科 千葉恭司