令和7年度 国際親善総合 病院情報の公表

病院指標

【集計条件】
令和7年6月1日から令和8年5月31日までの退院患者であり、一般病棟(DPC病棟)に1回以上入院した患者。
(集計対象外 : 入院した後24時間以内に死亡した患者又は生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植で入院した患者、地域包括ケア病棟または緩和ケア病棟のみに入院した患者)
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 107 38 104 186 241 578 875 1653 1846 707
【指標説明】
令和7年6月1日から令和8年5月31日までの退院患者さんのデータで、年齢階級を入院時年齢で10歳ごとに区切っています(90歳以上は1区切りです)。

当院は横浜市泉区の地域医療支援病院として、地域医療の中核を担うべく救急医療、地域診療所等からの紹介・逆紹介等を、幅広い年齢層の患者さんに医療提供をおこなっております。
特に70歳以上の患者さんは全体の約66%以上を占めており、地域の高齢化の影響が見えます。
 また、当院は横浜市西部医療圏の産科医療を担うべく、年間300件ほど分娩を扱っています。新生児に対する小児医療の関係で、0~10歳階級の入院が多くみられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 75 5.76 6.18 1.33 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 13 6.46 11.97 0.00 0.00
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) - - 8.16 - -
14029xxx9900xx 動脈管開存症、心房中隔欠損症 - - 5.56 - -
14056xxx99xxxx 先天性水腎症、先天性上部尿路疾患 - - 4.68 - -
【指標説明】
「診断群分類(DPC:Diagnosis Procedure Combination)」とは、患者さまがどんな病気(診断)で入院し、どのような治療や手術を受けたのかを、医学的な症状や処置の内容ごとに細かくグループ分け(分類)した仕組みのことです。
従来の「何科に入院したか」という診療科ごとの分け方に加え、「どんな病名に対して、どんな医療資源をどれくらい使ったか」をセットにして体系的に整理しているのが大きな特徴です。
ここでは、主要な診療科ごとに「どのような病気や治療の患者さんが多く入院されているか」を、上位5位までの患者数とあわせて公開しています。
(※なお、当院の公表データでは、患者さんのプライバシー保護の観点から10件未満の数値は「-」として非表示にしております。そのため、実績があっても表示されない項目がございます)

当院は小児科病棟がないため、一般小児の入院は少ないです。
年間約300件ほどの分娩をおこなっているので、出生後の新生児対応に力を入れております。
新生児黄疸・新生児一過性多呼吸・一過性の低血糖など光線療法や酸素投与・短期間の点滴のみで治療できる重症度までは当院で診ております。
それ以上の疾患(遷延する低血糖や高度の呼吸補助療法が必要な重症度の高い呼吸障害、感染を疑う症例など)については近隣のNICUへ搬送対応をおこなっています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx0200xx 胆嚢炎等 63 6.17 7.05 0.00 63.27
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 手術あり 60 4.15 4.56 0.00 69.38
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 34 8.26 9.07 0.00 74.88
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術あり 28 13.11 14.80 0.00 77.25
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 27 9.70 8.00 0.00 60.19
当科では、消化器疾患(胃・大腸・肝臓・胆道・膵臓など)やヘルニアなどを対象に、幅広い手術および保存的治療を行っています。
当院は急性期病棟のほか、地域包括ケア病棟や緩和ケア病棟などを備えたケアミックス型の病院です。
日々の診療においては、消化器内科との隔週早朝のキャンサーボードによる適切な診断・治療方針の共有をはじめ、進行癌に対するロボット支援手術などの低侵襲手術やエビデンスに基づいた集学的治療を積極的に導入しています。また、積極的な癌治療が終了した終末期の患者さんに対しても、緩和ケア内科医と密に連携し、緩和ケア病棟にて穏やかな療養生活が送れるよう努めています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 95 16.93 18.55 1.05 68.37
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 79 29.90 24.75 31.65 84.37
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)人工関節再置換術等 78 20.53 21.21 1.28 74.82
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)手術なし 27 24.11 18.99 18.52 86.04
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 23 3.22 5.86 0.00 65.48
当科には脊椎・上肢・下肢の各領域の専門医が常勤しており、腫瘍性疾患を除く整形外科のあらゆる分野に対応可能な体制を整えています。
近隣の医療機関からのご紹介による専門的な手術や保存的治療(疼痛緩和)をはじめ、救急車等で搬送される外傷患者さまに対する手術も積極的に行っています。
当院の診療実績において上位を占めるのは、変形性関節症などに対する股関節・膝関節の人工関節置換術や、高齢化に伴い増加している大腿骨近位部骨折等の外傷治療です。超高齢化社会を迎え健康寿命への関心が高まる中、当科ではMIS(最小侵襲手術)を積極的に導入して身体的負担の軽減を図り、早期退院・早期社会復帰を目指しています。また、腰椎椎間板内酵素注入療法などの保存的・低侵襲治療でも良好な成績を得ています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)手術なし 26 24.73 18.40 42.31 71.85
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし エダラボンあり 26 19.08 16.51 42.31 75.15
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術あり  25 9.12 9.62 0.00 77.60
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 18 4.89 7.84 5.56 82.33
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 脳血管リハビリあり 14 15.79 16.60 28.57 76.50
当科では、脳血管障害や頭部外傷、脳腫瘍などの急性期疾患を中心に幅広い診療を行っています。近隣の開業医の先生方との連携強化が功を奏し、手術や血管内治療を要するご紹介症例が増加していることは、地域医療における大きな手応えとなっています。
当院の診療実績において上位を占めるのは、急性期の保存的治療や管理を要する非外傷性頭蓋内血腫や脳梗塞(エダラボンを用いた治療や脳血管リハビリテーション等)、そして救急搬送等による頭部外傷(手術あり・なし)の症例です。
脳神経外科の手術・血管内治療件数は毎年安定しており、最近では血管内治療の増加傾向に加え、手術用顕微鏡「KINEVO 900」や術中神経モニタリング装置「ニューロマスター」の導入により、安全かつ精緻な手術(開頭腫瘍摘出術や脳血管吻合など)を行える体制を整えています(詳細は「診療科別主要手術別患者数等」をご参照ください)。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 21 6.57 9.75 0.00 72.29
040200xx99x00x 気胸 手術なし 7 9.43 9.25 0.00 78.43
040200xx01x00x 気胸 手術あり 4 8.25 9.44 0.00 53.50
160450xx99x10x 肺・胸部気管・気管支損傷 2 6.00 11.42 0.00 64.00
040010xx97x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 手術あり - - 8.32 - -
当科では、常勤医1名体制のもと、原発性肺癌や転移性肺腫瘍などの悪性腫瘍に対する肺葉切除術をはじめ、気胸や胸部損傷といった呼吸器疾患・外傷に対する診療を幅広く行っています。
近年の診療実績においては、肺悪性腫瘍に対する外科的切除術(21件)や、気胸に対する治療(手術あり・なし)などが上位を占めています(詳細は「診療科別主要手術別患者数等」をご参照ください)。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 55 4.75 5.90 0.00 45.15
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 47 8.36 9.32 0.00 33.09
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 45 5.09 6.01 0.00 55.09
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 22 3.09 2.70 0.00 47.18
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 16 3.00 2.90 0.00 39.38
当科では、妊娠・分娩(無痛分娩を含む)から、子宮や卵巣などの良性疾患における幅広く専門的な婦人科医療まで対応しています。2017年の分娩再開以降、分娩数および無痛分娩を希望される患者さんが増加傾向にあります。
婦人科領域においては、地域医療支援病院としての役割や生殖年齢期の患者さんの希望をふまえ、良性疾患(子宮良性腫瘍、卵巣良性腫瘍、ポリープ等)に対する治療を中心に診療を行っています。
身体的負担の少ない低侵襲手術に注力しており、腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術などの内視鏡手術を積極的に導入した結果、開腹手術から内視鏡手術への移行が進み、手術件数が大きく増加しています。また、近年ではロボット支援下手術も導入し、整容性の改善や疼痛軽減、入院期間短縮など、より患者さんの希望に沿った専門性の高い医療の提供に努めています(詳細は「診療科別主要手術別患者数等」をご参照ください)。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 147 2.65 2.47 0.00 74.46
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 40 2.70 4.69 0.00 74.85
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 18 4.78 4.73 0.00 64.89
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 16 5.63 5.34 0.00 72.69
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 - - 7.35 - -
当科では、白内障や緑内障、硝子体疾患、黄斑変性、網膜剥離など、幅広い眼科疾患に対する専門的な診療・治療を行っています。眼科における入院治療の特性上、DPC対象となる入院件数自体は一部に限られますが、当科における総手術件数は年間2,512件にのぼります。
日々の診療実績の上位では、白内障手術(片眼)が多数を占めています。当科の白内障手術は全例「入院(2泊3日または1泊2日)」で行っており、小切開手術や乱視矯正用等の付加レンズの導入に加え、難易度の高い難治性白内障や、認知症等で局所麻酔が困難な場合の全身麻酔下手術にも対応しています。全身合併症を有する方や術前・術後管理が重要な患者さんにも安心感を持って臨んでいただけるように努めています。
また、緑内障に対する各種手術や、広角観察システムを搭載した顕微鏡を用いた網膜硝子体疾患に対する手術(硝子体手術など)も積極的に行っています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし エダラボンあり 80 24.35 16.51 36.25 77.21
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 脳血管リハビリあり 15 24.60 16.60 33.33 75.33
010160xx99x00x パーキンソン病 - - 17.22 - -
010230xx99x00x てんかん - - 6.63 - -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 - - 13.42 - -
当科では、常勤医1名体制のもと、脳血管障害(脳梗塞など)やパーキンソン病、てんかんなどの神経難病・救急疾患を中心に幅広い診療を行っています。診療にあたっては、脳神経外科医師による救急外来や入院受け持ちのサポート、非常勤医師の協力も得ながら、安全で手厚い医療体制を維持しています。
当院の診療実績において上位を占めるのは、急性期の保存的治療や脳保護療法を要する脳梗塞(エダラボンを用いた治療や脳血管リハビリテーション等)や、パーキンソン病、てんかんなどの専門的な神経疾患です。
また、週一回に脳神経外科医師をはじめ、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といったリハビリテーションスタッフ、ソーシャルワーカー、管理栄養師、病棟薬剤師、病棟看護師などの多職種が参加する「神経系疾患回診」を継続して実施しています。迅速な治療方針の確認、退院に向けた多職種によるきめ細やかなサポートまで、チーム一丸となって患者さんの回復を支えています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 293 1.66 2.45 0.00 71.24
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 77 5.47 5.16 1.30 63.48
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 67 6.87 6.63 0.00 74.57
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 66 2.39 7.14 0.00 69.30
110420xx02xxxx 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 61 3.23 3.97 3.28 79.61
当科では、前立腺悪性腫瘍や膀胱腫瘍、尿路結石、上部尿路疾患など、泌尿器科疾患全般にわたる診療を行っています。地域包括ケア病棟等を活用した柔軟な入院管理や診療体制を反映し、年間総手術件数(前立腺生検等を含む)は810件にのぼり、手術実績は過去最高を更新しています。
診療実績の上位では、前立腺癌の早期発見に向けた前立腺生検(P生検)をはじめ、尿路結石に対する経尿道的尿路結石除去術(fTULやPNLなど)や、膀胱腫瘍の経尿道的手術、上部尿路疾患の手術やステント留置術などが多数を占めています(手術の詳細については「診療科別主要手術別患者数等」をご参照ください)。
先進的かつ低侵襲な治療にも積極的に取り組んでおり、前立腺癌に加え腎癌・膀胱癌等に対するロボット支援下手術を安定して運用し、優れた術後機能温存と安全な治療成績をあげています。また、前立腺肥大症に対するHoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)では、その高い技術と確実性から遠方からのご紹介も多く、結石治療においても西部医療圏の拠点として高度な機材を揃え、増大する地域のニーズに応えています。さらに、MRI画像融合生検の導入など診断精度の向上にも努めています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 98 19.29 17.31 4.08 87.17
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等  68 3.69 4.12 0.00 74.88
050030xx03000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等 60 10.50 11.36 1.67 72.05
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり  56 9.41 9.57 0.00 83.09
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 49 2.51 3.10 2.04 71.22
当科は、横浜市二次救急医療体制における二次救急拠点病院(A)および急性心疾患救急医療体制の参加病院として、地域における循環器救急医療を担っています。新任医師を含む中堅層の充実により入院総数・診療実績ともに大きく増加し、平均在院日数の短縮を図りながら、急性期から慢性期・終末期まで地域と一体となった診療体制を構築しています。
診療実績の上位では、心不全の保存的治療・管理をはじめ、狭心症や慢性虚血性疾患、急性心筋梗塞に対する経皮的冠動脈形成術(PCI)等のカテーテル治療、さらに肺炎等の呼吸器合併症を伴う高齢者疾患など幅広く対応しています(手術・カテーテル治療の詳細については「診療科別主要手術別患者数等」をご参照ください)。
検査・治療面では、緊急例を含む循環器血管造影検査やPCIが安全に施行されているほか、外来で施行可能な冠動脈CTや心臓MRIの実施件数は県内有数のレベルを誇ります。また、新たにカテーテルアブレーション治療も開始いたしました。
チーム医療と地域連携にも注力しており、慢性心不全看護認定看護師をはじめとする多職種が連携したケアやリハビリテーションを推進し、再入院率の抑制や良好な入院管理を実現しています。
腎臓・高血圧内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 86 2.35 3.74 6.98 76.64
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 51 20.69 20.49 13.73 86.31
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 34 17.21 16.10 5.88 86.44
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 27 12.30 13.42 3.70 78.15
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 25 11.12 7.23 4.00 75.48
当科では、慢性腎臓病(CKD)の各ステージに応じた保存期治療から、急性腎障害(AKI)、ネフローゼ症候群、二次性高血圧の精密検査(負荷試験や副腎静脈サンプリングなど)まで、腎・高血圧疾患全般にわたる専門的な診療を行っています。地域包括ケア病棟等を活用した柔軟な入院管理やチーム体制により、年間入院数は666件にのぼります。
診療実績の上位では、慢性腎不全や慢性腎炎に対する内シャント血栓除去術等のシャント管理・治療をはじめ、高齢化に伴う誤嚥性肺炎や肺炎等の呼吸器感染症、腎・尿路感染症、さらにはシャント動脈形成術や吻合術などの血管外科的治療まで幅広く対応しています(手術の詳細については「診療科別主要手術別患者数等」をご参照ください)。
専門的な検査・治療面では、腎炎やネフローゼ症候群に対する腎生検を積極的に施行しているほか、血液浄化・透析センター(透析ベッド10床)において、維持透析導入や透析患者さんの合併症入院加療、さらには血漿交換などの各種特殊血液浄化療法にも対応しています。また、内シャント造設術、動脈表在化術、人工血管移植術、シャントPTA(経皮的血管形成術)、CAPDカテーテル留置術などのブラッドアクセス手術全般を自科で一貫して行い、患者さまの生活を支えています。
内分泌・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 14 14.79 13.56 0.00 73.43
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 - - 20.49 - -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 - - 13.42 - -
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) - - 16.10 - -
100050xxxxxxxx 低血糖症(糖尿病治療に伴う場合) - - 7.39 - -
当科では、常勤医1名体制のもと、近医や院内他科からの診療依頼、健診・人間ドックからのご依頼にも広く応召し、代謝・内分泌疾患全般の診療を行っています。
診療の大きな柱である糖尿病領域では、2型糖尿病を中心に、全体の約5%を占める1型糖尿病や、ステロイド等の薬剤性・膵/肝疾患に伴う症例、さらに妊娠糖尿病などの産科関連疾患まで対応しています。
また、低血糖や高血糖といった緊急の病態にも随時対応しています。
内分泌疾患においては甲状腺疾患を中心としており、バセドウ病などの機能亢進症、橋本病などの機能低下症、亜急性甲状腺炎などの診断・治療を行っています。甲状腺腫瘍等の初療科としても機能しており、必要に応じて吸引細胞診や手術療法に関して外科へコンサルタントを行うなど、院内各科と連携したチーム医療を実践しています。なお、原発性アルドステロン症や二次性高血圧症などについては、腎臓・高血圧内科とも連携しながら最適な診療体制をとっています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 131 2.47 2.56 0.00 72.27
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 119 6.29 8.76 0.00 81.78
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 44 6.16 7.58 0.00 70.41
060130xx9900xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 32 6.78 7.55 0.00 74.88
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 30 8.73 7.37 0.00 78.23
当科では、胃・大腸内視鏡検査および治療(EMR・ESD等)や、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)などの内視鏡診療を中心に、消化器疾患全般の診断と治療を行っています。
診療実績の上位では、大腸ポリープや粘膜切除術(EMR等)をはじめ、胆管結石や胆管炎に対する内視鏡的・外科的治療、憩室性疾患、各種消化管の炎症性疾患、さらに胃の悪性腫瘍に対する内視鏡的胃・十二指腸ポリープ・粘膜切除術などが多数を占めています(手術・内視鏡治療の詳細については「診療科別主要手術別患者数等」をご参照ください)。
日常の診療にあたっては、外科をはじめとする院内各科や近隣の高次医療機関と随時連携し、迅速かつ適切な医療を提供しています。また、当科が扱う疾患の特性上、終末期の患者さんや苦痛を伴う病態にも向き合っており、院内の緩和ケアチームとの連携や近隣の在宅クリニックのお力も借りながら、患者さまとご家族に寄り添った切れ目のない診療体制を大切にしています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 31 - - 12 15 12 1 7
大腸癌 34 39 - - 22 - 2
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 12 - - - - - 1 7
肝癌 - - - - - - 2
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【指標説明】
「5大癌」とは、日本で特に罹患する人が多いとされる「胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌」の5つの悪性新生物を指します。
この項目では、これら5つの癌について、当院でどのような状態(進行度)の患者さまが治療を受けられたのかを集計しています。
初発(しょはつ): 当院において、その癌と初めて診断され、治療を行った状態を指します。
UICC病期分類(ステージ): 国際対がん連合(UICC)が定めた国際基準に基づき、癌の大きさ、リンパ節への広がり、他の臓器への転移の有無をもとに、癌の進行度をStage 0からStage IV(数字が大きいほど進行している状態)までで評価・分類したものです。
再発患者数: 治癒または寛解した後に、再び癌が見つかったり、治療を継続・再開したりしている患者さんの数です。
(※なお、個人情報保護および患者さんの特定を防ぐ観点から、10件未満の数値については「-(ハイフン)」として非表示にしております。このため、実際の診療実績があっても一部の項目に数値が記載されていない場合があります。)

【数値結果から見えること】
当院では、各診療科や専門チームが密に連携し、「診断から治療、そして緩和ケアまでシームレス(途切れのない)に繋がる医療」を実践しています。それぞれの疾患実績と、私たちが大切にしている診療の姿勢は以下の通りです。

・胃癌・大腸癌(消化器内科・外科): 胃癌(ステージⅠが31件、Ⅳが12件、再発12件など)、大腸癌(ステージⅠが34件、Ⅱが39件など)と、早期から進行期、再発まで幅広い病期の患者さんをお迎えしています。内視鏡による早期治療から、負担の少ない低侵襲手術、集学的治療まで柔軟に対応しています。
・肺癌(呼吸器内科・外科): ステージⅠが12件となっています。胸腔鏡を用いた小さな創での手術を積極的に行い、早期の社会復帰を目指した治療を行っています。
・肝癌・乳癌ほか: 肝癌(ステージⅡ〜Ⅲ、再発等)や乳癌など、それぞれの疾患特性や患者さまの全身状態に合わせ、専門スタッフによるきめ細やかな治療とフォローアップを行っています。

外来診療や予防医療からスタートし、入院治療、そして必要に応じ緩和ケア病棟での専門的なケアまで、すべてのライフステージに寄り添う体制を整えています。「良質な医療」と心のこもった「親切な医療」の実施を掲げ、地域の皆様から「信頼される医療」を提供できるよう、スタッフ一丸となって日々診療にあたっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 69 16.10 83.10
重症 26 17.23 86.35
超重症 24 16.25 85.83
不明 - - -
【指標説明】
成人の肺炎患者さんについて重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。
■肺炎の重症度分類(A-DROPスコア)
 日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインに掲載されている肺炎重症度分類の定義。
① Age(年齢)男子70歳以上、女性75歳以上
② Dehydration(脱水)BUN21㎎/dL以上または脱水あり
③ RespirationSpO2<=90%(PaO2 60Torr以下)
④ Orientation(意識障害)意識障害あり
⑤ Pressure(収縮期血圧)収縮期血圧90mmHg以下
 ※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。
 ◆重症度分類
  軽症:0点
  中等症:1~2点
  重症:3点
  超重症:4~5点(ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症)
  不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合
(※集計条件により、誤嚥性肺炎、ウイルス性肺炎、真菌性肺炎は除外しています。)
(※個人情報保護および患者さんの特定を防ぐ観点から、10件未満の数値については「-(ハイフン)」として非表示にしております。このため、実際の診療実績があっても一部の項目に数値が記載されていない場合があります。)

市中肺炎とは、病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎です。
細菌、ウイルス、真菌、寄生虫など、多くの微生物が市中肺炎を引き起こしますが、ほとんどの人が標準的な治療で回復します。
ただ、高齢になると加齢に伴った基礎疾患を持っているので、重症化しやすい傾向があります。
高齢者の肺炎予防(マスク着用、ワクチン接種、生活習慣病の治療など)が大切だと思います。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 143 23.98 77.63 32.53
その他 23 28.00 75.78 6.02
当院では、脳神経外科および脳神経内科が密に連携し、急性期発症直後から専門的な治療、早期からのリハビリテーション、そして退院支援までを一貫して行っています。横浜市二次救急をはじめとする救急体制のもと、脳梗塞の患者さんを数多く受け入れています。
病院指標における診断群分類別では、「3日以内発症」の急性期脳梗塞が143件と大部分を占めており、迅速な治療介入が行われていることが示されています。平均年齢は77.63歳と高齢の患者さんが中心であり、急性期を脱した後は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をはじめとするリハビリテーションスタッフ、ソーシャルワーカー、病棟薬剤師・管理栄養士・看護師などの多職種が参加する「神経系疾患回診」などを通じて、一人ひとりに応じた治療方針の確認やきめ細やかなサポートを継続しています。
また、在宅復帰や患者さんの病状・生活背景に応じた継続的なケアを目指す中で、回復期リハビリテーションや療養、さらなる治療が必要な場合には、転院率(3日以内発症例で32.53%)に見られるように、地域の医療機関や後方支援病院とも緊密に連携を取りながら、最適な医療・ケア環境へ繋ぐ体制を整えています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 67 1.84 4.45 0.00 63.75
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 38 0.95 2.16 0.00 68.71
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術(内視鏡手術用支援機器) 26 4.92 8.88 0.00 77.27
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) 23 0.2 4.43 0.00 50.57
K6335 鼠径ヘルニア手術 22 1.00 2.23 0.00 70.55
【指標説明】
当院の各診療科において、どのような手術がどれくらいの件数行われているかをまとめた指標です。
診療科別: 外科や整形外科、眼科など、どの診療科で行われた手術件数かを示します。
主要手術(主な手術): 各診療科の中で、特に多く実施されている代表的な手術や、当院が力を入れている主要な手術をピックアップして集計しています。このデータをとおして、「当院の各診療科がどのような治療・手術に強みを持っているか」「日々、どのような手術が多く行われているか」といった、病院の外科的な診療実績と特徴を把握することができます。

当科では、胆嚢疾患、ヘルニア、消化器悪性腫瘍(大腸がん等)、虫垂炎などの消化器外科疾患全般に対して診療を行っています。
近年では患者さんの身体的負担を軽減するため、腹腔鏡下手術や内視鏡手術用支援機器を用いたロボット支援下手術などの低侵襲手術を積極的に導入しており、年間総手術件数は473件にのぼります。
診療実績の上位では、腹腔鏡下胆嚢摘出術(67件)や腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側・38件、伝統的術式を含むヘルニア手術も多数)といった良性疾患に対する低侵襲な手術が数多く行われているほか、大腸がんに対する腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術(内視鏡手術用支援機器を用いた手術を含む・26件)などの悪性腫瘍手術、さらに急性期に迅速対応する腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの・23件)など、幅広い疾患層に対して安全かつ的確な手術を行っています。
周術期管理においては、術前・術後の平均日数を適切にコントロールしながら早期の日常生活復帰をめざし、安全で質の高い外科医療を提供しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 189 1.23 17.17 1.06 71.34
K0462 骨折観血的手術(前腕) 54 2.39 9.15 1.85 63.93
K0461 骨折観血的手術(大腿) 51 3.69 25.82 33.33 85.49
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 29 1.76 16.72 13.79 70.66
K0811 人工骨頭挿入術(股) 26 4.15 23.69 34.62 84.85
当科では、変性疾患に対する関節外科治療をはじめ、外傷・骨折治療、脊椎疾患など、運動器疾患全般にわたる診療を行っています。早期の離床と機能回復をめざしたチーム医療と手厚いリハビリテーション体制を整えており、年間総手術件数は902件にのぼります。

診療実績の上位では、変形性膝関節症等に対する人工関節置換術(膝)が189件と多数を占め、高い専門性と実績を誇っています。また、前腕の骨折観血的手術(54件)や、超高齢社会を反映した大腿骨骨折に対する骨折観血的手術(大腿・51件)や人工骨頭挿入術(股・26件)などの緊急・外傷手術にも迅速に対応しています。さらに、頸部・腰部などの脊椎疾患に対する脊椎固定術・椎弓切除術・椎弓形成術(29件)など、幅広い専門領域で安全かつ確実な手術を行っています。
周術期管理においては、患者さまの負担軽減と早期の日常生活復帰を目標に、術前・術後の管理日数を最適化し、質の高い医療と温かいケアを提供しています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 20 0.30 10.60 5.00 82.65
K1781 脳血管内手術(1箇所) - - - - -
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
(※個人情報保護および患者さんの特定を防ぐ観点から、10件未満の数値については「-(ハイフン)」として非表示にしております。)

当科では、脳神経内科や救急部門と密に連携し、脳血管障害や頭部外傷、脳腫瘍などの脳神経外科疾患全般に対する急性期診療を行っています。横浜市二次救急医療体制のもと、地域の救急要請や緊急手術に迅速に対応し、年間総手術件数は58件となっています。
診療実績の上位では、高齢者の頭部外傷等で多く見られる慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術(20件)が多数を占め、平均年齢82.65歳というご高齢の患者さんに対しても安全で迅速な手術・管理を行っています。また、脳動脈瘤や脳血管障害に対する脳血管内手術(9件)や、経皮的頸動脈ステント留置術(CAS・9件)などのカテーテルを用いた低侵襲治療にも力を入れています。さらに、開頭による頭蓋内血腫除去術や頭蓋内腫瘍摘出術など、専門性の高い救急・外科的治療にも適切に対応しています。
急性期の救命と治療を最優先としながら、術前・術後の日数を最適に管理し、早期のリハビリテーションや地域の医療機関・後方支援病院との連携を見据えた温かいチーム医療を実践しています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 11 1.64 7.18 0.00 69.00
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) - - - - -
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) - - - - -
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -
K513-2 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 - - - - -
(※個人情報保護および患者さんの特定を防ぐ観点から、10件未満の数値については「-(ハイフン)」として非表示にしております。)

当科では、常勤医1名体制のもと、肺癌などの胸部悪性腫瘍や自然気胸、肺嚢胞性疾患、良性縦隔腫瘍などの呼吸器外科疾患全般に対する診療を行っています。患者さんの身体的負担を軽減するため、胸腔鏡を用いた低侵襲手術を積極的に導入しており、年間総手術件数は31件にのぼります。
診療実績の上位では、肺癌に対する標準治療である胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの・11件)が中心を占めており、安全かつ確実な切除とスムーズな術後回復(術後平均日数7.18日)を実現しています。また、早期肺癌に対する部分切除や区域切除、気胸等に対する肺嚢胞手術、さらに良性縦隔腫瘍手術など、各種胸腔鏡下手術を適切に施行しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 49 0.88 3.18 0.00 54.22
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 46 0.98 6.61 0.00 32.89
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 35 1.00 3.09 0.00 45.66
K872-33 子宮内膜ポリープ切除術(その他) 22 1.00 1.09 0.00 47.18
K867 子宮頸部(腟部)切除術 16 1.00 1.00 0.00 39.38
当科では、婦人科良性腫瘍や周産期医療(分べん・帝王切開)、生殖・内分泌疾患など、女性のライフステージに応じた幅広い診療を行っています。患者さんの身体的負担を考慮した低侵襲手術を積極的に導入しており、年間総手術件数は234件にのぼります。
診療実績の上位では、卵巣腫瘍などの良性疾患に対する子宮附属器腫瘍摘出術(腹腔鏡・49件)や、腹腔鏡下腟式子宮全摘術(35件)といった腹腔鏡手術が多数を占めており、短い術後日数で安全な回復を実現しています。また、安全で安心な周産期管理のもと、選択帝王切開術(46件)をはじめとする分べん・緊急対応を行っているほか、子宮内膜ポリープ切除術(22件)や子宮頸部切除術(16件)など、日帰りや短期入院による専門的治療も適切に施行しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 150 0.63 1.01 0.00 74.49
K2686 緑内障手術(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術) 33 0.70 1.00 0.00 76.45
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 29 0.90 4.66 0.00 70.76
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 16 0.88 3.63 0.00 65.56
K2682イ 緑内障手術(流出路再建術)(眼内法) - - - - -
(※個人情報保護および患者さんの特定を防ぐ観点から、10件未満の数値については「-(ハイフン)」として非表示にしております。)

当科では、白内障、緑内障、網膜・硝子体疾患など眼科領域全般にわたる診療を行っています。地域包括ケア病棟等を柔軟に活用した効率的かつきめ細やかな入院管理体制を整えており、白内障に対する水晶体再建術(年間800件超)をはじめ、緑内障手術や硝子体手術、さらに年間1,000件を超える硝子体内注射など、極めて豊富な手術・専門治療実績を誇ります。
診療実績の上位では、白内障に対する水晶体再建術(眼内レンズ挿入・その他)が数多く行われており、1日前後の短い平均在院日数で安全かつ円滑な回復を実現しています。また、難治性の緑内障に対する緑内障手術(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術等)や、網膜剥離や糖尿病網膜症などに対する硝子体茎顕微鏡下離断術など、高度な技術を要する手術も多数施行しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 180 0.28 4.17 3.33 76.51
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 109 1.36 4.88 0.00 75.13
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 82 1.85 3.20 1.22 64.12
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー等使用) 51 1.05 4.45 0.00 71.92
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 46 1.13 9.96 0.00 71.37
当科では、前立腺悪性腫瘍や膀胱腫瘍、尿路結石、上部尿路疾患など泌尿器科疾患全般にわたる診療を行っています。地域包括ケア病棟等を活用した柔軟な入院管理体制のもと、年間総手術件数(前立腺生検等を含む)は810件にのぼり、先進的かつ低侵襲な治療に積極的に取り組んでいます。
診療実績の上位では、尿路管理や閉塞解除に対する経尿道的尿管ステント留置術(180件)をはじめ、膀胱腫瘍に対する経尿道的手術(109件)、尿路結石に対する経尿道的尿路結石除去術(レーザー・82件)が多数を占めています。また、前立腺肥大症に対するHoLEP(ホルミウムレーザー前立腺切除・蒸散術・51件)は、大きな腺腫に対しても確実かつ低侵襲な治療として非常に優れています。技術的難易度が高く実施病院が限られるなか、遠方からのご紹介も数多く寄せられているのが大きな特色です。さらに、前立腺癌等に対するロボット支援下腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(46件)など、高度な専門手術を安全かつ安定して施行しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 69 1.45 5.01 1.45 75.70
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 34 3.29 9.56 5.88 81.68
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 29 0.21 9.21 3.45 71.28
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 22 0.09 13.14 13.64 73.05
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 19 0.00 2.21 0.00 70.89
当科では、虚血性心疾患、不整脈、心不全などの循環器疾患全般に対し、24時間体制の救急受け入れを含めた専門的な診療を行っています。救急部門や関連各科と密に連携し、迅速な診断と治療介入を実践しています。
診療実績の上位では、狭心症等に対する経皮的冠動脈ステント留置術(PCI・69件)が多数を占めるほか、急性心筋梗塞(22件)や不安定狭心症(29件)といった一分一秒を争う重篤な虚血性心疾患に対しても、発症直後から迅速なカテーテル治療を行っています(急性心筋梗塞例における術前平均日数0.09日、手厚い術後管理が示されています)。また、徐脈性不整脈に対するペースメーカー移植術(34件)や、不整脈の根治をめざす経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション・19件)など、高度な専門技術を要する治療も数多く施行しています。
腎臓・高血圧内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 85 1.20 1.60 8.24 75.74
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 48 11.21 13.56 10.42 76.67
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 15 4.00 11.87 0.00 71.47
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) 14 0.00 1.21 7.14 79.79
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
(※個人情報保護および患者さんの特定を防ぐ観点から、10件未満の数値については「-(ハイフン)」として非表示にしております。)

当科では、糸球体腎炎や糖尿病性腎症などの各種腎疾患、慢性腎臓病(CKD)の管理から、高血圧症の診断・治療まで幅広く行っています。特に、腎代替療法を必要とする患者さんに対して、外科や関連各科とも緊密に連携しながら、一人ひとりの病態やライフスタイルに寄り添った専門的な診療を実践しています。
診療実績の上位では、血液透析を維持するために極めて重要なシャント管理・治療が多数を占めており、経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回・85件、3か月以内の再治療例等も含め多数)や、新しくシャントを作成する末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術・48件)など、迅速かつ安全なバスキュラーアクセス治療を行っています。また、腹膜透析を選択される患者さんに対する連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術(15件)なども適切に施行しています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 97 0.48 1.06 0.00 74.15
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 94 1.65 5.37 0.00 83.36
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 38 0.47 1.39 0.00 70.16
K654 内視鏡的消化管止血術 32 1.44 8.47 3.12 79.34
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 29 1.00 6.83 0.00 78.97
当科では、胃・大腸の内視鏡検査および治療(EMR・ESD等)や、ERCP関連手技をはじめとする胆道・膵臓疾患に対する内視鏡診療を中心に、消化器疾患全般の診断と高度な治療を行っています。外科や関連各科、近隣の医療機関とも密に連携し、迅速かつ適切な医療を提供しています。
診療実績の上位では、大腸ポリープや早期病変に対する内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(2cm未満:97件、2cm以上:38件)が多数を占め、1日前後の短い平均在院日数で身体的負担の少ない安全な治療を実現しています。また、胆道・膵疾患に対する内視鏡的胆道ステント留置術(94件)では、平均年齢83.36歳というご高齢の患者さんに対しても安全で確実な処置を行っています。さらに、緊急を要する消化管出血に対する内視鏡的消化管止血術(32件)や、胃・十二指腸の早期悪性腫瘍等に対する内視鏡的胃・十二指腸ポリープ・粘膜切除術(29件)など、専門性の高い内視鏡治療を数多く施行しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 29 0.46
異なる 31 0.49
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 48 0.76
異なる - -
(※個人情報保護および患者さんの特定を防ぐ観点から、10件未満の数値については「-(ハイフン)」として非表示にしております。)

当院では、重篤な病態である播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血症、手術・処置に伴う合併症の発生状況を継続的にモニタリングし、医療の質の向上と安全管理に努めています。
敗血症については救急等からの受け入れ(入院契機同一)と入院中の管理を含めて適切に対応しており、また手術・処置後の合併症発生率(入院契機異なる)は極めて低く抑えられており、安全性の高い外科的治療・周術期管理が実践されています。真菌感染症等の院内感染リスクについても厳重な管理のもと、発生ゼロを維持しています。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
976 937 96
【計測の意義】
外科手術は、病気の治療において非常に重要な役割を果たしますが、同時に身体への負担や一定のリスクを伴います。
この指標を計測・公表する最大の意義は、「どれだけ安全に、質の高い手術が行われているかを見つめ直し、医療事故や合併症の防止に努めること」にあります。

【リスクレベル「中」以上の手術とは】
この指標における「リスクレベル」とは、手術が持つ身体への侵襲(負担)や難易度、および術後の血栓リスクの高さを医学的な基準に基づいて分類したものです。術後に肺血栓塞栓症のリスクが高まるとされる本格的な手術全般を指します。

【当院の結果】
リスクレベル「中」以上の手術における当院の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率は96.0%という結果となりました。
ガイドラインに沿った標準的かつ万全な対策を徹底しております。患者さまが安全に手術を受け、術後も健やかに回復していただけるよう、高い意識を持って安全管理に取り組んでいます。

血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1,836 1,657 90.25
【計測の意義】
発熱などの症状がある患者さんにおいて、原因となっている細菌(病原体)を特定し、どの抗菌薬が効くのかを調べるために行う検査が「血液培養検査」です。
この指標を計測・公表する意義は、「原因菌をもれなく、正確に突き止め、患者さまにとって最も効果的かつ適切な抗菌薬治療を選択するため」にあります。血液培養は、1回の採取(1セット)だけでは皮膚の常緑菌などが混ざって本当の原因菌が分からないことがあり、「2セット」採血することが国際的な標準ルールとされています。このガイドラインがどれだけ確実に守られているかを評価するために、本指標を測定しています。

【当院の結果】
血液培養検査における当院の2セット実施率は90.25%という結果となりました。
感染症診療の基本に忠実に、正確な診断と適切な抗菌薬治療に向けたプロセスを高い水準で実践しております。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
654 543 83.03
【計測の意義】
さまざまな種類の細菌に効く便利な「広域スペクトル抗菌薬」は、重症な感染症の治療において非常に心強いお薬です。しかし、やみくもに使用すると、その薬が効かない「耐性菌」を増やしてしまう原因になったり、本当に必要な治療の妨げになったりすることがあります。
この指標を計測・公表する意義は、「広域スペクトル抗菌薬を使う前に、きちんと原因菌を調べる検査(細菌培養)を行い、本当にその薬が適しているかを科学的な根拠に基づいて判断・見直しできているかを管理するため」にあります。

【当院の結果】
本項目の当院の実施率は83.03%という結果となりました。
多くのケースで検査が実施されている一方で、まだ改善・徹底の余地がある数字と受け止めています。当院では、この結果を真摯に受け止め、感染制御チームなどが原因究明を実施し、「適切なタイミングでの確実な培養検査」と「抗菌薬の適正使用」のさらなる向上に向け、組織全体で取り組んでおります。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
88,565 416 4.70
【計測の意義】
病院内での転倒・転落は、患者さまの入院生活において最も注意すべき偶発事象の一つです。
この指標を計測・公表する意義は、「患者さまが安全に過ごせる環境を整え、万が一の事故を防ぐための対策や、再発防止の取り組みに活かすこと」にあります。

【当院の結果】
当院における転倒・転落の発生率は4.70‰となっており、数字だけを見ると一見「高め」に感じられるかもしれません。しかし、その内容を分析すると、当院の安全管理における大きな特徴が見えてきます。

当院の転倒・転落データにおいて、骨折などの重大な影響を伴わない軽微な事例(レベル0〜2)が全体の95.0%以上を占めています。
この数値が示しているのは、「患者さんがベッドから少しずり落ちた」「足元がふらついてヒヤッとした」といった、一見すると大事に至らない些細な事例であっても、職員が見逃さず、迅速かつ丁寧に報告・共有する安全文化がしっかりと根づいていることを表しています。

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
88,565 9 0.10
【計測の意義】
入院中の転倒・転落は、患者さんの心身に大きな負担や影響を及ぼす可能性があるため、医療安全において最も厳重に対策・管理すべき項目の一つです。
この指標を計測・公表する意義は、「患者さまの安全を脅かす重篤な事故を確実に防ぎ、安全で安心な療養環境が保たれているかを客観的に評価すること」にあります。軽微な転倒も含めて日頃から事故を防ぐ対策を行いつつ、万が一にも重大な健康被害につながるケースをどれだけ阻止できているかを管理するために、この数値を測定しています。

【インシデント影響度分類レベル3b以上】
病院安全管理において、事故やヒヤリ・ハットが患者さんに与えた影響の度合い(重症度)をいくつかのレベルに分類して評価します。
レベル3b以上とは、治療や処置(手術、輸血、専門的な治療など)が必要となった、あるいは入院期間が延長するなど、身体に一定以上の影響や損害が生じた事例を指します。

【当院の結果】
転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の当院の発生率は0.10‰(パーミル)という低い結果となりました。
転倒・転落指標で示した「軽微な事例からの丁寧な報告・共有(安全文化の徹底)」と相まって、「日頃のきめ細やかな見守りや予防対策が功を奏し、重大な事故を未然に防ぎきれている」ことが示されています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1,905 1,891 99.27
【計測の意義】
外科手術における感染症(手術部位感染:SSI)の発生を防ぐため、抗菌薬を適切なタイミングで投与することは、手術の安全性を左右する極めて重要なプロセスです。
この指標を計測・公表する意義は、「手術を受けるすべての患者さまに対して、最も感染予防効果が高まるベストなタイミングで抗菌薬を確実に行き渡らせ、術後感染のリスクを最小限に抑えること」にあります。

【当院の結果】
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与における当院の実施率は99.27%という極めて高い結果となりました。
これは、手術室に関わるすべてのスタッフがタイムスケジュールを共有し、高いチームワークを持って安全な手術管理を実践できている事を示しています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
47,152 117 0.25
【計測の意義】
入院生活が長期化したり、ご自身で体を動かすことが難しかったりする患者さまにおいて、皮膚への圧迫によって生じる「褥瘡(床ずれ)」は、療養の質を保つ上で防ぐべき重要な課題の一つです。
この指標を計測・公表する意義は、「入院中の患者さんの皮膚の状態を常に観察し、褥瘡の発生を未然に防ぐためのケアや体位変換などの予防対策がどれだけ効果的に行われているかを評価すること」にあります。

【d2以上の褥瘡】
褥瘡の重症度は、皮膚のダメージの深さによっていくつかのステージに分類されます。
D2以上とは、皮膚の表面(表皮)を越えて、その下の「真皮」まで損傷が及んでいる状態を指します。
痛みを伴うことが多く、ここからさらに悪化すると治癒に時間がかかるため、この段階以上の発生を防ぐこと、あるいは早期に発見して適切な処置を行うことが極めて重要となります。

【当院の結果】
d2以上の褥瘡発生における当院の数値は0.25%という結果となりました。
これは、全国の医療機関の平均的な水準と比較してもしっかりと抑えられた良好な数値であり、日頃から病棟スタッフやケアチームが患者さまの皮膚状態の変化に目を配り、きめ細やかな予防ケアを実践できている事を示しています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
4,683 4,619 98.63
【計測の意義】
ご高齢の患者さまが入院された際、慣れない環境や病気の影響によって「食事を食べる量が減ってしまう」「知らないうちに栄養状態が低下してしまう(低栄養)」ということは、回復を遅らせる大きな要因になり得ます。
この指標を計測・公表する意義は、「入院されたすべての65歳以上の患者さまに対して、早期に栄養状態のスクリーニングや評価を行い、一人ひとりの状態に応じた適切な食事や栄養サポートを遅滞なく提供するため」にあります。
入院直後からのきめ細やかな栄養管理体制がどれだけ徹底されているかを評価する、重要な指標として測定しています。

【当院の結果】
65歳以上の患者さまにおける当院の入院早期の栄養アセスメント実施割合は98.63%という非常に高い結果となりました。
これは、医師や看護師、管理栄養士をはじめとする多くのスタッフが連携し、入院初期から患者さまの栄養状態に目を配り、適切なサポートをもれなく実践できていることを示しています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
87,771 3,526 4.02
【計測の意義】
入院中の患者さまが転倒や点滴の自己抜去(チューブを自分で抜いてしまうこと)などを防ぐため、やむを得ず身体を固定したり動きを制限したりする処置を「身体的拘束」と呼びます。
この指標を計測・公表する意義は、「患者さまの尊厳と自由な意思を尊重し、安易な拘束に頼るのではなく、チーム一丸となって『拘束をしない医療・ケア』の実現に向けてどれだけ取り組んでいるかを見つめ直すこと」にあります。安全を守ることと、患者さまの尊厳や生活の質(QOL)を守ることを両立させるための、重要な指標として測定しています。

【当院の結果】
身体的拘束の実施における当院の数値は4.02%という結果となりました。
スタッフ一人ひとりのたゆまぬ努力により、患者さまの尊厳を最大限に守りながら、安全な療養環境を維持できている「現場の頑張りの証」とも言える数値です。
当院では、この数値に満足することなく、「どうすればもっと拘束を減らせるか」「患者さんが安心して穏やかに入院生活を送れるか」を常に考え、スタッフ一丸となって質の高いケアの追求に努めてまいります。
更新履歴