新しいくすりを医療の現場で使用できるようにするためには、研究開発された「くすりの候補」を健康な方や患者さんの協力によって効果(有効性)や副作用の程度(安全性)について調べます。人で試験を行うことを「臨床試験」と呼びますが、その中で「くすりの候補」を国(厚生労働省)から「くすり」と認めてもらう為に行う臨床試験を「治験」と呼びます。
新しい薬の開発は研究室で化学合成や天然に存在している物質から抽出された何百、何千という化合物の中から「くすりの候補」を探し出すところから始まりますが、「くすり」として国から承認されるまでには次のような段階を経ることとなります。
患者さんに十分な時間をとって治験について説明する専門スタッフのことを「治験コーディネーター」(CRC:ClinicalResearchCoordinator)と呼びます。治験に関する説明の他、医師のサポート、患者さんのスケージュール管理、治験をスムーズに行えるよう各部署の調整など行っています。
厚生労働省によって厳格なルール「医薬品の臨床試験の実施の基準」(GCP:GoodClinicalPractice)が定められており患者さんの人権と安全性を最優先にして行います。
治験が倫理的な配慮のもとに科学的で適正に実施、継続されることを目的としており特に患者さん(治験参加者)の人権と安全性に問題がないかどうか審査します。平成21年4月1日以降開催される委員会の概要、委員名簿、規則等が公開されることになり当院でもホームページに掲載しておりますのでご参照ください。