ダビンチロボット支援手術システム
ダビンチロボット支援手術システム(da Vinci)について
ダビンチ ロボット支援手術は、鏡視下手術の低侵襲性にロボット技術を付加した手術方法です。4K・3Dによる高精細な視野と、自由度の高い鉗子操作を可能とすることで、従来よりも繊細かつ正確な手術操作が行えます。
術者は手術台から離れた位置に設置されたコンソール(操作装置)から3D画像を確認しながらロボット鉗子を操作します。助手は患者側で鉗子や器具の挿入、鉗子交換などを担当し、手術を補助します。
※保険適用となる手術については、各診療科へお問い合わせください。
術者は手術台から離れた位置に設置されたコンソール(操作装置)から3D画像を確認しながらロボット鉗子を操作します。助手は患者側で鉗子や器具の挿入、鉗子交換などを担当し、手術を補助します。
※保険適用となる手術については、各診療科へお問い合わせください。

術後の痛みが少なく早期の社会復帰が見込めます
ダビンチによる手術は、鏡視下手術と同様に腹部に小さな創(約8〜12mm)を数か所設けて行う低侵襲手術です。
開放手術と比較して出血量が少ない傾向があり、術後疼痛の軽減、機能温存の向上、合併症リスクの低減などの利点があります。
開放手術と比較して出血量が少ない傾向があり、術後疼痛の軽減、機能温存の向上、合併症リスクの低減などの利点があります。
主な特徴
- 術中の出血量が少ない傾向があります
- 皮膚切開が小さく、身体への負担が軽減されます
- 術後の疼痛が比較的軽度です
- 回復が早く、早期退院が可能な場合があります
- 繊細な操作により、機能温存が期待できます


ロボット支援手術における注意点
ロボット支援手術には多くの利点がある一方で、以下の点に留意が必要です。
- 強い頭低位が必要となる場合があります
骨盤内臓器に対する手術では、腸管を十分に避けて安全に操作を行うため、頭低位(主に約25度)が必要となることがあります。コントロール不良の緑内障や未破裂脳動脈瘤などがある場合には、眼圧や頭蓋内圧上昇のリスクを考慮し、適応とならない場合があります。
症例によっては、軽度の頭低位(約15度)で行う代替法を選択できる場合もあります。 - ロボットアームによる圧迫
ロボットアームは大きな力を発揮できるため、体位やセッティングが不適切な場合には、圧迫による障害が生じる可能性があります。
当院では体位を工夫し、防護用クッションやカバーを使用することで、身体への影響を最小限に抑えています。
- ロボット機器の不具合
ロボットは精密機器であり、まれに機器トラブルが生じる可能性があります。その場合には管理会社と連携して対応しますが、復旧が困難な場合には腹腔鏡手術または開腹手術へ移行し、安全に手術を継続します。

泌尿器科 適応手術
①ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RARP)
前立腺は骨盤底に位置し、周囲に血管や神経が豊富な臓器であることから、前立腺がんに対する根治手術では、ロボット支援手術の利点が特に大きいとされています。米国では2000年にロボット支援手術が導入され、日本でも2009年に前立腺全摘除術が保険適用となりました。現在では、本邦における前立腺がん手術の約9割がロボット支援下に行われています。
当院では2023年10月より本術式を導入し、従来の腹腔鏡手術と比較して、より高い精度での手術と機能温存を目指しています
当院では2023年10月より本術式を導入し、従来の腹腔鏡手術と比較して、より高い精度での手術と機能温存を目指しています
手術の概要
- 手術時は頭低位(約25度)とし、腹部に約1cmの創を6か所前後設けます
- ロボット鉗子を挿入し、前立腺および精嚢・精管を摘出します
- 膀胱と尿道を吸収糸で吻合し、尿禁制に関わる括約筋や神経の温存に配慮します
- 尿道カテーテルおよび腹腔ドレーンを留置して手術を終了します
②ロボット支援下腎部分切除術(RAPN)
主に4cm未満の小径腎がんに対して行う、腎機能温存を目的とした根治手術です。腎動脈を一時的に遮断し、腫瘍のみを切除した後、腎実質を縫合します。3D内視鏡と高い操作性を有する鉗子により、阻血時間を短縮しつつ、確実な切除と縫合が可能となります。
腫瘍の位置や大きさに応じて、経腹膜または経後腹膜アプローチを選択します。術中所見により、安全性を考慮して腎摘除術へ変更する場合があります。
腫瘍の位置や大きさに応じて、経腹膜または経後腹膜アプローチを選択します。術中所見により、安全性を考慮して腎摘除術へ変更する場合があります。
③ロボット支援下根治的膀胱全摘除(RARC)および尿路変更術
局所進行膀胱がんに対する根治手術であり、膀胱(男性では前立腺・尿道、女性では子宮・卵巣・腟の一部を含む場合があります)を摘除し、尿路再建を行います。長時間手術となり、従来法では出血リスクが高い術式ですが、ロボット支援手術により低侵襲での施行が可能となります。
尿路変更法には回腸導管、回腸新膀胱、尿管皮膚ろうなどがあり、それぞれ利点・欠点があります。病状や全身状態に応じて適応が異なるため、手術前に十分な説明を行い、相談のうえ決定します。
尿路変更法には回腸導管、回腸新膀胱、尿管皮膚ろうなどがあり、それぞれ利点・欠点があります。病状や全身状態に応じて適応が異なるため、手術前に十分な説明を行い、相談のうえ決定します。
④ロボット支援下腎盂形成術(RAPP)
腎盂尿管移行部狭窄症に対する根治手術です。先天的な形態異常、異常血管、炎症などにより狭窄した部位を切除し、尿管径を広げて腎盂と縫合します。縫合操作が多く高い技術を要する手術ですが、ロボット鉗子の高い操作性により、精緻な形成および縫合が可能です。
ご不明な点がありましたら、主治医にお聞きください。
ご不明な点がありましたら、主治医にお聞きください。